今回は知る人ぞ知る空港のラウンジについて、その概要と種類、どんなサービスを受けられるか、どうやったら入れるのか、といった情報についてまとめました。
1. 空港ラウンジとは?
空港ラウンジとは、飛行機の搭乗までの時間をゆっくりとくつろいで待つことができる空港内に設けられた特別な空間です。
飛行機の搭乗までの時間を待つとき、搭乗口の近くのベンチ等を利用する人が多いと思います。
しかし飛行機は一度にたくさんの人を乗せて運ぶ乗り物ですから、搭乗口前の椅子やコンセントなどは混雑します。
さらに空港内の椅子はほとんどが横並びのソファタイプですから、パソコン作業やグループでのおしゃべりなどには向いていないでしょう…。
それを叶えてくれるのが空港のラウンジです!
2. 何故ラウンジは快適なのか
なぜ空港のラウンジは快適と言われるのか、私が考える理由は以下の通りです。
メリット1. 用途にあった席が用意されている
ラウンジに用意されているソファや机は外の待合のものよりも幾分快適なもので、自分の用途にあったものを利用することができます。
例えば、ゆったりとしたい人にはソファタイプの席。
飛行機に乗る前にパソコンで仕事しておきたい人には、ブースタイプの席。
また空港によっては複数人でのおしゃべりに向いた席もあります。
メリット2. ドリンクが飲み放題
ラウンジ内では、基本的にコーヒーやジュースといったドリンク等が飲み放題となっています。
また、ラウンジによっては軽いおつまみがついてくるところもあります。
メリット3. 人が少ない/客層が落ち着いている
ラウンジに入場できる人には一定の制限があるため、外と比べれば席に余裕がありゆったりとできますし、客層もある程度落ちついていることが多いです。
(近年はゴールドカードが無料でも手に入る時代なので、時と場合によっては外と変わらない状況なこともあります。)
飛行機に乗る前に快適なラウンジで過ごせるかで、旅の疲れは大きく変わってくると言えます。
3. 空港ラウンジには2つの種類ある
空港にあるラウンジは大きく分けると2つの種類があります。
①カードラウンジ
②航空会社のラウンジ
一般的にカードラウンジと比べて航空会社のラウンジの方が中でのサービスや設備、飲食物についてもレベルが高いです。
4. カードラウンジとは
カードラウンジとは、提携のクレジットカードを持っている人が入れるラウンジです。
一般的に「空港ラウンジ」というと、こちらの「カードラウンジ」を指すことが多いです。(航空会社のラウンジはあまり知られていないので…)
主にゴールド以上のクレジットカードを持っている人の特典として、空港でゆったりできる空間を提供してくれる、というイメージが適切です。
4-1. カードラウンジには何がある?
カードラウンジの大きさや中の設備は空港によって様々ですが、一般的に置いてあるものは次のものになります。
・コーヒーやジュースのドリンクバー(基本的にソフトドリンク)
・自由に読める雑誌、新聞
・快適なソファや机
・自由に使えるコンセント
軽食やアルコール類は有料で販売していることが多いです。
ただカードラウンジの場合、空港によってサービスや質がだいぶ異なります
例えば名古屋の中部国際空港のカードラウンジでは異例のアルコールも飲み放題です。
また、函館空港のカードラウンジでは白い恋人がたくさん食べれます(2019年2月時点)。
4-2. カードラウンジの料金
カードラウンジは提携しているクレジットカードを提示すれば無料で入ることができます。
一般的にはゴールドカードクラスのカードの提示が必要になります。
また、ゴールドカードを持っていない場合でもお金を払えば入場が可能であり、その場合の利用料は1,000〜1,500円程度のところが多いです。
ただ近年は空港の普通の待合の場所でも、コンセントやインターネット整備されているところが多く、十分快適に待ち時間を過ごせます。
カードラウンジであれば、わざわざお金を出してまで入るところではないと言えるでしょう。
4-3. カードラウンジの入り方
それではカードラウンジに入るための方法を順を追って見てみましょう。(羽田空港のパワーラウンジの画像で説明いたします。)
①カードラウンジの場所を確認
カードラウンジに入るためには、まず空港のどこにラウンジがあるか調べましょう。
カードラウンジの場合、保安検査場の通過前(一般区域と言います)にあるケースと、手荷物検査後を通った後(制限区域)にあるケースのどちらかになります。
特に、一旦手荷物検査してしまうと原則として外には出られないので、一般区域にある場合は注意しましょう…!
②入り口で自分のクレカが提携しているかチェック
あなたのお使いのカードがゴールドカードだとしても、カードラウンジによってはそのカードブランドがラウンジと提携していない場合があります。
自分の持っているカードがそのラウンジと提携しているか、ラウンジ前の看板で確認しましょう。
③受付で搭乗券とクレジットカードを提示する
カードラウンジを利用するためには、ゴールドカード等のクレジットカードと合わせてその日に飛行機に乗ることを証明できるものが必要です。
搭乗券を発券していれば搭乗券を、オンラインチェックインなどの場合は予約画面を見せれば大丈夫です。
5. 航空会社ラウンジとは
航空会社のラウンジとは、その航空会社をいつも利用してくれるお得意様のためのラウンジのことです。
航空会社が自社のサービスの一環として用意しているため、カードラウンジよりさらに優れたサービスや設備が用意されています。
日本の国内線であれば、ANA(全日空)のANAラウンジやJALのサクララウンジがある程度の規模以上の空港に用意されています。
一方、スカイマークやAIRDOといった中小のキャリアや、ジェットスターやPEACHといったLCCは航空会社のラウンジを持っていませんので、航空会社ラウンジを利用することができません。
5-1. 航空会社ラウンジには何がある?
航空会社のラウンジもカードラウンジと似ている点は多いですが、カードラウンジと大きく違う点は、ビールをはじめとしたアルコールが飲み放題な点と、軽食やおつまみが出るという点です。
・ドリンクバー(アルコールも含む)
・軽食、おつまみ
・雑誌、新聞
・より快適なソファや机
・全ての席に備え付けのコンセント
・独自コンテンツが楽しめるラウンジ専用のWi-Fi
・シャワー(一部空港)
・コピー機
・キッズスペース(一部空港)
特に仕事終わりの帰りの飛行機などで、アルコールが飲み放題であるのはとても嬉しいですね。
5-2. 航空会社ラウンジに入る条件
これだけサービスの良いラウンジですから、そう簡単に入ることはできません。
航空会社のラウンジに入るためには、次の条件のいずれかを満たす必要があります。
A. その航空会社の上級会員(プレミアムメンバー)
上級会員(プレミアムメンバー)とはその航空会社をたくさん利用してくれているお得意さんのことです。
目安としては、国内や海外出張を月に2回以上など、かなりの頻度で行っているビジネスマンくらいです。
ANAであればプラチナ以上、JALであればサファイヤ以上である場合はプレミアムメンバーとなり、無条件でラウンジに入れます。
また上級会員の資格が永続的に続くスーパーフライヤーズカード(SFC)やJALグローバルクラブ(JGC)の人も同様にラウンジアクセスが可能です。
B. 上位の座席を利用する
上級会員でなくても、その日利用する飛行機の座席が上位のものであれば、その日の搭乗前にはラウンジを利用することができます。
例えばANAであればプレミアムクラス、JALであればファーストクラスの座席を利用する場合です。
ちなみにJALのクラスJではラウンジは利用できません。
C. ラウンジアクセスの資格のある人に同伴する
上で挙げたラウンジアクセスの資格を持つ人は、同伴者を1人までラウンジに連れて入ることができます。
そこで、もし自分がラウンジアクセスの資格を持っていなくても、友達や家族が持っている場合は一緒に入ることができます。
5-3. 航空会社ラウンジの料金
航空会社のラウンジはプレミアムメンバーへのサービスですので、当然利用料金は無料です。
裏を返すと、原則としてお金を出しても入れない、それが航空会社のラウンジなのです。
5-4. 航空会社ラウンジの入り方
航空会社のラウンジには次の手順で入りましょう。(画像は羽田空港のANAラウンジでご紹介します)
①航空会社ラウンジの場所を探す
航空会社ラウンジの場合は、必ず保安検査場通過後(制限区域)内にあります。
大きな空港の場合は、プレミアムメンバーだけが使える「専用保安検査場」と直結しているので、迷うことはないと思います。
②保安検査場で使ったQRコードを受付で読み込む
ラウンジの受付についたら、必ず保安検査場で使った搭乗券やスマホのQRコード、もしくはクレジットカードをリーダーに当てます。
保安検査場では発券した搭乗券で通過したが、ラウンジではクレジットカードを読み込もうとするとエラーになります。
読み込んだら受付のお姉さんが入り口の中へと誘導してくれますので、そのまま入りましょう。
③搭乗開始の時間までくつろぐ
あとは中の快適な空間で思う存分くつろぎましょう!
ただ、空港によっては搭乗開始や搭乗締切のアナウンスが流れないこともありますので、飲みすぎて呼び出されたり、乗り遅れたりすることのないよう気をつけましょう。
6. ラウンジで旅をもっと快適に
以上がラウンジの簡単な説明でした。
ラウンジは入る前では謎に包まれた存在だと思いますが、一度利用するとその快適さのために次も利用したくなる不思議な存在です。
まだ利用したことがない人であれば、一度利用してみることを強くオススメします。