以前、FP3級にまさかの2連続不合格となった奇跡のボーイ「Y君」へのアドバイスを記事にしました。
その後、3級を通過したY君は5月試験でFP2級に挑戦しました。
が、結果はまたもや撃沈!
残念な結果に終わったY君ですが、たしかにFP2級の試験は難しく、「どのように勉強すれば良いのだろう…」と気になる人も多いでしょう。
今回はFP1級に合格している私がY君に伝えた、FP2級合格に必要な勉強術や考え方をまとめていきます。
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1. FP2級はやはり難しい
FP1級の学科試験に合格している私でも、やはり2級の問題は少し難しかったという印象があります。
2級のファイナンシャル・プラニンニング技能士試験は、3級と比べて何故急に難しくなるのでしょうか?
FP3級との違いは問題の難易度
FP3級とFP2級の大きな違いは問題の難易度です。
覚える必要のある知識量や出題範囲は、正直言って3級と2級にあまり違いはありません。
それなのに何故2級の試験は難しいのか、それは出題される問題がより引っ掛けが多く、より正確な暗記を求めてくるからです。
そのため2級のテストは「なんとなく教科書を暗記している程度」では合格できないのです。
FP2級の一夜漬けは無理
ちなみにFP3級で通用した一夜漬けも、2級では通用しません。
そもそも一夜漬けが可能なのは「内容を覚えれば受かる試験」の時のみです。
FP2級の場合、覚えた知識をどのようにアレンジして出題してくるか、というパターンを練習によって身につけなければいけません。
よってFP2級の受験には問題の反復的な演習が不可欠であり、その理由から一夜漬けは物理的に不可能なのです。
2. 勉強のやり方の工夫で点数は楽に上がる
私がFPの2級試験を受けたのは2018年の9月ですが、3週間程度の勉強の末に一発合格しています。
こちらが合格の際の結果通知書です。
ちなみに試験の得点は、
となり、合格ラインは6割以上で十分という試験にも関わらず、9割近い点数を無駄に叩き出しました。
3週間の短期間でもこれだけの点数が出せたのは、効率の良い勉強を実践していたからです。
3. 勉強法① 教科書はどんどん書き込む
まずテキストが新品みたいに綺麗な人、FPの勉強でそれはNGです。
試験会場はブ○クオフの買取査定をしてもらうための場所ではありません。
試験会場に新品同様の真っ白なテキストを持ち込んでいる人は、頭の中身も真っ白だと思ってください。
FPなどの資格勉強で効率よく覚えるためには、テキストはどんどん書き込むことが大事です。
FP関連書籍は古くなると数字や法令が変わりますから、メルカリでは売れません。
いつ書き込むのか
では教科書に書き込みをいつ入れるかですが、これは問題集や過去問を解いて間違えたタイミングです。
不合格になる人の多くが、問題集を解いて間違えた時に「解説読んで終わり」にしている傾向があります。
これを私は「わかった気/覚えた気症候群」と呼んでいます。
つまり解説を読んだその時は「わかった気」「覚えた気」がする、でも実際はまた同じような問題を出てきても解けない。
そこで問題集や過去問で間違えたら、その問題の内容に該当する教科書のページに書き込みを入れます。
書き込む際のコツ
覚えていなかった年数や金額、単語にマーカーをつけるだけでも良いですが、書き込みをもう一工夫すると、更に記憶を定着させることができます。
書き込む時のコツは、
の3つを実践すると良いでしょう。
似ている数字や単語は書いておく
FPには似たような年齢や年数、金額が非常に多いです。
そこでいっそのこと、教科書にどこの数字や単語と勘違いしたかを書いてしまいましょう。
私は「贈与税の配偶者控除の2000万円」が「相続時精算課税制度の2500万円」と混ざってしまいました。
そこで「2500万は相続時精算課税制度」と教科書に補足しておくんですね。
教科書の別のページに書いてある内容ですが、似ている数字を横に並べて比較することで初めて覚えやすくなるのです。
語呂合わせを書き込む
何の関連性もない数字や単語を覚える時に有効なのが語呂合わせです。
これもテキストを見て思いついたら書くようにしていました。
例えば、健康保険の任意継続被保険者のところは数字が多く出てきて、何がなんだから覚えられません。そこで、
「任意(2んい)だから『2』が多い」と書き込みます。
これで任意継続に関する問題で「3ヶ月」とかの数字が出されても、「『にんい』で『2』じゃないから違うな」と選択肢を選べるワケです。
語呂合わせが思いつかない人は、ネットで「〇〇 覚え方」とかで検索してみると良いでしょう。
教科書にツッコみを入れる
人間は感情が伴っていた方が物事を覚えやすいです。
しかしテキストには事実しか書いていない、そこに自分で考えて「ツッコミ」を入れましょう。
保険の告知義務違反で保険会社が解除できないパターンを覚えたい時はこう書きました。
まず1つ目に、違反を知ってから1ヶ月を超えると解除できない。
たしかに「事実を知ってから1ヶ月も動かないんじゃダメだわ」と思ったので、「わかったらさっさとやめよう」と書いておきます。
そして、契約提携時から5年経過していても解除できません。
こちらは「5年もあったなら聞く機会なんていくらでもあったよなぁ」と考えたので「5年もあれば早く聞け!」と書き込みました。
書き込むメリット
書き込むメリットには、1回1回の暗記が定着しやすくなることの他にも効果があります。
それは、自分がよく間違えるところが教科書に形として残ることです。
学習を進めると、問題集をやったり過去問をやったりと解いていく問題は変わります。
しかし教科書があなたの「間違いデータベース」となってくれるので、
と自分が弱いところがよくわかります。
試験直前にも、見直すのは自分が多く書き込んでいるところだけで良いのです。
これで「わかった気/覚えた気症候群」を脱することができます。
4. 勉強法② 教科書をちぎる
FPの参考書は重いですよね。そこで参考書はちぎって分割しましょう。
FP2級レベルまでなら、1つの分野について学習しているときに他の分野の部分は不要です。
例えばA分野(年金)について勉強してて、いきなり「E分野(不動産)を見なきゃ!」という状況は発生しないワケです。
テキストを分割するメリット
1冊あたりが軽くなるため、勉強したい部分だけを気軽に持ち歩けるようになります。
自分で入れた書き込みをこまめに見直すことで、脳に数字や単語が刻み込まれていきます。
机に向かう時間以外も勉強に向けられるかに、合否の差があるのです。
テキストの分割方法
あまりバラバラにしすぎると耐久性がもろくなるので、2級程度だったら
くらいが良いでしょう。
切った後にはテープを貼っておいて補強しておくことを忘れずに。ページが知らないうちになくなっていきます(笑)。
ちなみに私の場合、FP1級の参考書に至っては6分割にしました。
5. 勉強法③ 過去問は分野ごとに
3級の記事でも紹介しましたが、FP2級の過去問も「年度ごと」ではなく「分野ごと」に解いていきます。
「今日は2017年1月の過去問をやろう!」ではなく、「今日はC分野(金融)の過去問をやろう!」という使い方が正解です。
FP2級の試験は問題が再利用される
FP2級は初めてみたような意地悪な問題もいくつか出題されますが、ほとんどが過去問の再利用となっています。
同じ分野の問題をずっと解くことで、同じ問題が繰り返し出題されていることが実感できて、正答率も上がります。
さらに、同じ内容を違う出題をさせてくるパターンもわかるので、より問題に対する適応力が上がります。
FP2級のオススメの過去問演習方法
FP2級の過去問をやる時にオススメのサイトが「FP2級 過去問道場」です。
こちらのサイトではFP2級の過去問を、年度別の他に分野別にも絞り込んでランダム出題させることができます。
この過去問道場をスキマ時間とかにスマホで解いて、間違えたら教科書を見直し書き込む。
6. FP2級に合格するための勉強法まとめ
散々難しいとか書いてきましたが、それでもFP2級は過去問が繰り返し出題されている以上、対策は容易です。
今回紹介した3つの勉強法
できちんと問題が対策できれば簡単に合格できます。