FPの中でも最難関試験とも言われ、実質合格率が10%を切るFP1級の学科試験。
私は2019年5月に1ヶ月半という超短期間の勉強の末、FP1級学科試験に一発合格(200点中147点)しました。
自分の勉強を振り返ったり、不合格になった人を見ていくと、FP1級の学科試験に落ちる人には決まって不合格に結びつくいくつかの要因があると感じました。
今回はFP1級に落ちる人にはどのような理由が考えられるのか、3級から全て独学で歩んできた私なりにまとめました。
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要因1. 「問題集をやった」のレベルが低い
FP1級の学科試験で不合格になる人から一番感じることが、問題演習の質の低さです。
と、なぜか問題作成者に当たる人が見受けられますが、
という話です。
そもそも1周や2周問題を解いた程度で「問題集をやった」とは言えません。
正解できるまで同じ問題を反復し、4択全ての選択肢を覚えるレベルまで解いた時に初めて「問題集をやった」と言えます。
勉強法のところでも書きましたが、基礎編は問題集の選択肢の内容と間違いの理由を全て答えられる状態まで暗記することが必須です。
逆にこれ程度の勉強をやらないで「この問題集は使えない」と文句だけを言う人は、FPに限らず全ての資格試験が向いていません。
要因2. 合格に「必要な勉強時間」に捉われすぎる
ネットなどに書いてある「独学で必要な勉強時間」などに捉われすぎる人は危険信号です。
1からFPの勉強を始めたのか、実務経験でFPに関する内容に触れてきたのか、人によって前提は大きく違うはずです。
また、同じものを暗記するためにかかる時間は人によって違います。
私も含め、ネットに書いてある勉強時間はあくまでその人の一事例であり、参考にこそなれど自分に完璧に当てはまる訳ではありません。
重要なことは1つだけ。自分がどれくらいの知識を持った状態で試験に臨んでいるか、それだけです。
要因3. ヤマ勘を張る・苦手分野がある
応用編とか典型例なのですが、勝手に出る分野を予想する、もしくは自分に苦手な分野が出ないように祈ってしまう。
2級まではそれで来れても、FP1級の場合は容赦無く落ちます。
例えばD分野(タックスプランニング)で、「法人税の計算」は慣れたけど、「所得税の計算」はなんとなくでやっている人。
また、F分野(相続・事業承継)の範囲の場合、「非上場株式会社の株価算定」は得意だけど、「個人の相続税の算出」は苦手とかいう人。
出題する側は、予備校の予想や受験者の苦手分野など知ったこっちゃありません。
問題集や過去問に出ている問題である以上、その分野が出題される可能性は十分にあります。
要因4. 1度で受かる覚悟がない
1級の試験で特に強く感じられるのが、一度で合格することを諦めている人が大変多いように思います。
FP1級の学科試験は、より難関な国家試験(司法試験等)のような運要素は全くありません。
正しく勉強すればどの回に受けても合格する試験であり、何回も落ちているのは勉強不足以外の何物でもありません。
そもそも短い人生の時間の中で、何回もFP1級の試験会場に足を運ぶ行為が悲しくないのでしょうか?
そもそも本当にFP1級の資格が必要か、必要だと考えるなら次の試験で必ず受かるという覚悟を持たないと永遠に合格はできません。
「落ち癖」が付く前に合格しよう
2019年よりFP1級の学科試験の実施が年3回になって、より高頻度で試験を受けられるようにはなりました。
しかし、その分「どうせ次があるから今回はダメでもいいや」という感覚に陥りやすくなります。
正しい勉強法をきちんとやっていけば、出題傾向に左右されず自信を持って1級学科試験は合格できます。