最強の暗記術 資格勉強に最適なトーダイ式を東大生が解説

資格の勉強をしているけど内容が難しくてなかなか覚えられない…泣

こんな悩みを持っている人はとても多いはず。

今回は、試験勉強で暗記がとても簡単になる「トーダイ式反復法」について、しくみや勉強法をまとめました。

ぶくろー君
東大に現役合格し、卒業後も数々の資格試験を全て一発合格してきた私が実践していた勉強法です!

資格試験のための勉強をこれから頑張る人に向けて、合格ラインまできちんと暗記できる方法として参考にしてもらえればと思います。

1. トーダイ式反復法の概要

今回紹介するトーダイ式反復法は、私が資格試験対策として最も効率が良いと感じている問題演習のやり方です。

1-1. トーダイ式反復法とは

トーダイ式反復法とは、問題集の解き方を工夫することで、出てくる内容を全て暗記できてしまう暗記術です。

トーダイ式反復法とは問題集を工夫して全ての知識を正確な暗記術

どの資格も本番の試験では、問題集に収録されている問題をアレンジした問題を出題している現状があります。

そういった過去問を繰り返しアレンジしてくる傾向が強い試験に対し、当勉強法は抜群の効果を持ちます。

1-2. 実際に使って合格した資格等

私がこの勉強法で勉強して、合格してきた試験の種類です。

トーダイ式反復法で筆者が合格した試験
  • FP1級〜3級の学科・実技試験
  • 証券外務員試験(一種)
  • 東京大学の入試

資格の中でも、合格率が10%を切るような難関資格であるFP1級の学科試験でも通用しています。

ぶくろー君
東大受験の時は、数学や社会などで基礎知識を定着させる際にこの勉強法を使っていました!

司法試験のような一部の超難関試験に使えるかは不明ですが、それ以外のほとんどの資格試験は当勉強法だけで十分に合格可能だと思います。

1-3. メリット:「見たことあるけど思い出せない…」を減らせる

どの試験でも、一番もったいない点数の落とし方は「前に解いたことあるのに忘れてしまった」というパターンです。

この勉強法では徹底的な記憶の定着で、そのような無駄な失点を減らせるのが一番の強みと言えます。

そもそも、試験当日に初めてみるような知識の問題で失点するのは、正直言ってどうしようもないことです。

それよりも、他の人が落とさないようなベーシックな問題を確実に取ることが資格試験ではとても重要です。

この勉強法によって、いわゆる鉄板問題を落とさずに取れるようになり、得点率を底上げすることができます。

2. 問題集の進め方

それでは具体的な問題演習の進め方についてお伝えします。

2-0. 問題集について

問題集は基本的に1冊を使い込みます。

ぶくろー君
2冊も3冊もフラフラせず、「これだ!」と決めた1冊をやりこみます。

この1冊は、その試験で何度も出題されるような良問だけを漏らさずに収録したものが良いでしょう。

また問題集の解説のページに、正解の選択肢だけでなく、解説が充実して記載されているものが特にオススメです。

 

問題集を決めたら解き進めていくのですが、この解き方に”ある工夫”を行うことが「トーダイ式反復法」のミソとなります。

2-1. 間違えたら必ず1日後、1週間後に解く

この勉強法では、1つの問題を「当日」「翌日」「1週間後」と3回にかけて暗記していきます。

同じ問題を3回繰り返して解く

例えば、あなたが7月1日に【問題1】を解いて、不正解になったとしましょう。

当然その場で【問題1】の答えと解説を読むと思います。

そうしたら、翌日の7月2日に同じ【問題1】を解き、解説をチェックします。

そして初回に解いた時から1週間後の7月8日にも、再び【問題1】を解きます。

このようにして、間違えてしまった問題を「当日」「翌日」「1週間後」という3回触れる機会を作る、これがトーダイ式反復法です。

 

「いつ」「どの問題」が「正解or不正解」だったか、という管理は問題集に直接書き込むマークで管理します。

ぶくろー君
このマークの書き方は後で解説します!

2-2. 忙しい時は問題文と答えを見る復習だけでも効果的

といっても、社会人などの場合、なかなか問題集を解く時間を毎日確保できないことも多いでしょう。

そんな時はペンやノートを使わず、間違えた問題を読んで頭の中で軽く答えを想像して答えのページを読む、という簡単な復習でも構いません。

重要なのは、間違えた問題に対して翌日以降にもう一度触れる機会を必ず作ることです。

2-3. 1週間後にも間違えたら付箋を貼ってチェック

この勉強法を行うと、1週間後に解く際には同じ問題文と選択肢を見るのが3回目になります。

多くの問題は見慣れすぎて解けるわけですが、一部の問題は1週間後でも間違えることがあります。

その問題は、あなたがなかなか覚えづらい相性が悪い問題と言えるので、そのページに付箋をつけておきます。

3回間違えた問題は付箋を貼ってチェック

そして今後も1週間ごとくらいにその付箋のページだけを見直して、しっかりと知識を頭に刷り込んで行きます。

3. 正解、不正解の基準とマークの付け方

次に「正解や不正解の判断基準」や「日付等の管理」について、具体的なやり方を説明します。

3-1. 問題の右上に解いた日付を書く

まずその問題を初めて解いた日を記入しましょう。

例えば7月1日に解いたなら、「7/1」と記入すれば良いでしょう。

問題の横にチェックボックスなどを用意してくれている問題集ならそこの上に書き込んでおきましょう。

3-2. 正解したら○、間違えたら×

次に問題を解いて、その時の自分の回答をチェックします。

効率の良い問題集の日付とマーク方法

日付の下に、正解だったら「○」を、間違えたら「×」を書き込みます。

この時、マークをつける際にも注意点があります。

根拠を持って解けなかったら×

選択肢から選ぶ問題では、「これっぽいなぁ」という勘で解けてしまうことがあります。

しかし勘で解けてしまった問題も、この勉強法では×印をつけておきます

ぶくろー君
私の場合、全ての選択肢で自信を持って絞り込めなかったら×にしています。

問題集は正解できたかどうかではなく、知識が定着しているかどうかを試す場ということを忘れてはいけません。

復習が大変になったとしても厳し目に「×」をつけておくことで、本番の試験でアレンジされた問題が出題された時でもきちんと解けるようになるのです。

解説を読んで知識に不安があったら△

「問題を解けたけど、問題の解説を読んだ時に知識に不足があったな」、と感じたときは「」を付けます。

これで復習の時にもう1度読んだ方が良いと、未来の自分にメッセージを残しておけるわけですね。

ぶくろー君
つまり、○が付くのはその問題に関する知識が完璧になった時だけと言えますね。

3-4. 翌日と1週間後に△と×だった問題を解き直し

初回に解いた日付は書きこんでありますので、解き直しをする日も必然的に決まってきます。

例えば、「7/1 ×」と書いてある問題なら、7月2日と7月8日に解き直しをやらなければいけない訳ですね。

そして解き直しをするときも、日付と回答の結果を同じように記入しておきます。

3-5. マークのパターンによって付箋を貼る

3回解くと、それぞれの問題をいくつかのパターンに分けて考えることができます。

3回間違えた問題は苦手と言える

特に対策すべきは(4)と(5)のパターンです。

これらの問題は、あなたが苦手とする相性の悪い問題ですので、付箋を貼って定期的に見直すと良いでしょう。

ぶくろー君
その後は1週間ごとに○が付くまで解き直しを行うのが理想です!

4. なぜトーダイ式反復法で覚えられるのか?

そもそも、1日後・1週間後に解き直すとなぜ効率良く覚えられるのか、それには人間の忘却のメカニズムが深く関わってきます。

4-1. 脳は要らない情報を忘れるようにできている

人間は見たことや勉強した全ての物事を覚えているわけではありません。

ぶくろー君
そんなことしたら、脳はあっという間にパンクしてしまいます。

人間の脳はとても優秀で、重要なことだけを定着させ、重要でないことは忘れるようにできています。

 

では脳はどのように重要か否かを判断しているか、それは「情報が何度も出てきたか?」という頻度です。

例えば自分の家の場所は忘れる人はほぼいないと思いますが、これは毎日「家に帰る」ことで、反復して経験しているからです。

一方、人生で一度だけ訪れた旅先のお店の場所はなかなか正確に思い出せないでしょう。

ぶくろー君
これは1度しか訪れていないため、脳が重要じゃないと判断したからなのです。

4-2. 一番効率の良い頻度が「翌日、1週間後、1ヶ月後」

では覚えたいことは家の場所のように毎日体験しないと覚えられないのかというと、そんなことはありません。

重要なポイントは「脳が忘れかけてきたタイミングで覚えさせてあげる」ということです。

ではどのくらいの頻度で暗記させれば一番効率よく暗記できるのか?

ここでカナダの「ウォータールー大学」という、世界的にも有名な大学が行なった研究が参考になります。

記憶は短い復習で回復する

次の表は、ウォータールー大学の"Curve of Forgetting"(訳:忘却曲線)という研究から引用したものです。

縦軸が学習内容の何パーセントを覚えているかという記憶力、横軸が経過日数を表しています。

人間の脳の忘却曲線

引用:"Curve of Forgetting"

人間の脳は、1週間経つと覚えたことの8割近くを忘れているとされています。(黒色の線)

しかしこの研究では、暗記した翌日に10分間の簡単な復習をしたところ、暗記した内容を100%の状態に戻すことできたという結果が示されたのです。

さらにその次の復習は2日後ではなく1週間後に、より短い5分間の復習で100%に回復したそうです。

ちなみに次は1ヶ月後に行えば、記憶はその後も長期にわたって定着するそうです。

ぶくろー君
つまり一番記憶を長持ちできて、かつ効率の良いスパンが「1日後、1週間後、1ヶ月後」ということなんですね。

5. どこまでやれば「暗記完了」か?

では反復で解いていくことのメリットがわかったところで、次にどこまで暗記すべきか?ということをお話しします。

あなたは試験当日までにどのレベルまで勉強すれば、十分に暗記が完了したと判断して良いのでしょうか。

これには目的に応じて2段階のゴールがあるのではないか、と考えています。

ぶくろー君
これより少ない勉強量でも合格できるかもしれませんが、今回の勉強法はどんな難関資格でも確実に合格することを重視していますので、あえて厳しめの基準で考えています。

5-1. 最低限のゴール=全ての問題で○

この勉強法の最低限のゴールは、全ての問題で最後の日付に『○』がついている状態でしょう。

これだけやったのであれば、基礎の知識は十分ついているはずなので、自信を持って試験に臨めるはずです。

また「仕事で使うわけではないので覚えたことは忘れても大丈夫」「とりあえず試験に合格できれば良い」という人にもコスパが良い暗記量と言えるでしょう。

5-2. 理想のゴール=問題文を見ただけで全ての選択肢を思い出せる

試験の難易度が高い場合や確実に合格したい場合は、問題文だけで全ての選択肢と解説を思い出せるレベルまで反復演習しましょう。

ぶくろー君
私はFP1級学科試験のときに、このレベルまでやりこみました。

問題文だけを他の人に読んでもらい、その情報だけで正解の選択肢の番号とその理由まで言える状態でやりこんでいました。

問題集選びを間違っていない限り、ここまでやって試験に臨んで不合格になってしまう資格試験はほとんど存在しないと思っています。

ぶくろー君
合格率が低い試験に絶対一発で受かりたい!という人にオススメしたいです。

6. トーダイ式反復法のまとめ

トーダイ式勉強法を簡単にまとめると、

  • 自信を持って解けた問題以外は翌日と1週間後に復習する
  • 日付と自分の結果を問題集に書き込む
  • 全ての問題に○がつくまでひたすら反復する

という3点が重要なポイントです。

この勉強法で一番伝えたいこと

最後に、私がこの勉強法を通じて一番伝えたいことは、やはり「学問に王道はない」ということです。

忙しい中の資格勉強ですから、少しでも楽な方法を探したい気持ちはよくわかります。

その結果、ネットのテキストの評判につられたり、効率良い学習を求めて予備校を検討したりすることもあるでしょう。

でも、いくら良い評判の良いテキストを使おうが、いくら高い金出して予備校に通おうが、最終的にはあなたがちゃんと知識をつけているかどうか、試験ではこれが全てです。

そして試験では、偶然の合格はあるかもしれませんが、不合格には必然しかありません

ぶくろー君
“偶然”不合格にはなりません。不合格は勉強不足という事実以外何もないのです。

あなたが無駄なエネルギーやお金を試験勉強で使う前に、そして不合格で悲しい思いをする前に。

この勉強法を少しでも参考にして、合格を掴み取ってくれれば嬉しい限りです。

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